1.弁護士費用は「着手金・報酬金・日当・実費」などに分かれる

弁護士費用は、ひとつの金額ではなく、役割の違う費用の組み合わせでできています。先に用語を整理しておきましょう。
1-1.5つの費用の意味
| 費用 | 意味 | 支払う時期 |
|---|---|---|
| 相談料 | 法律相談を受けるための費用。当事務所は、相続の初回相談は無料です | 相談時 |
| 着手金 | 事件を依頼するときの費用。結果にかかわらず、原則として戻りません | 依頼時 |
| 報酬金 | 事件が終わったときに、成果に応じて支払う費用 | 解決時 |
| 日当 | 弁護士が裁判所などへ出向く際の、時間の拘束に対する費用 | 必要に応じて |
| 実費 | 郵送料・印紙代・戸籍の取得費用など、手続に実際にかかる費用 | 必要に応じて |
1-2.「着手金」と「報酬金」のちがい
着手金は「頼むときに払う費用」、報酬金は「終わったときに成果に応じて払う費用」です。着手金を安くすると報酬金の割合が高くなる、といった形で、組み合わせが事務所ごとに設計されています。
1-3.見積もりでは「実費」と「日当」が別かどうかを見る
費用を確認するときは、着手金と報酬金だけでなく、日当や実費が含まれているか、別途なのかを確認しましょう。一般に、実費は別途かかる扱いとされています。
2.当事務所の料金表(税込):相続放棄・遺言書作成・遺産分割・遺留分請求
当事務所の相続に関する主な費用は、次のとおりです。いずれも税込で、別途実費がかかります。
2-1.相続放棄と遺言書作成
| 内容 | 着手金 | 報酬金 |
|---|---|---|
| 相続放棄 | 55,000円(1人あたり) | なし |
| 遺言書作成 | 110,000円〜220,000円 | なし |
※遺言書作成の費用は、内容によって変動します。いずれも別途実費がかかります。
2-2.遺産分割・遺留分請求は「2つのパターン」から選べる
遺産分割(相続人どうしで遺産を分けること)や、遺留分請求(法律上最低限の取り分を請求すること)は、次の2つから選べます。
| パターン | 着手金 | 報酬金 | 日当 |
|---|---|---|---|
| ① 着手金なし | 0円 | 経済的利益の22% | 11,000円 |
| ② 着手金あり | 330,000円 | 経済的利益の17.6% | 11,000円 |
※金額はすべて税込です。別途、実費(郵送料・印紙代・戸籍の取得費用など)がかかります。事案によって異なる場合があるため、詳しくは無料相談でご案内します。
3.経済的利益500万円・1,000万円・2,000万円の費用の計算例
3-1.「経済的利益」とは、依頼によって得られた金額のこと
報酬金の計算のもとになる「経済的利益」とは、依頼の結果、実際に得られた金額や、経済的に得をした額を指します。たとえば、遺留分請求で相手から300万円を受け取れることになれば、その300万円が経済的利益の目安になります。
どこまでを経済的利益として数えるかは、事案によって異なります。具体的には、契約前の相談でご説明します。
3-2.計算例:経済的利益1,000万円なら、①は220万円、②は209万円
- パターン① 着手金
- 0円
- パターン① 報酬金(1,000万円 × 22%)
- 220万円
- パターン① 合計
- 220万円
- パターン② 着手金
- 33万円
- パターン② 報酬金(1,000万円 × 17.6%)
- 176万円
- パターン② 合計
- 209万円
※日当(11,000円)と実費は含みません。
3-3.経済的利益ごとの比較表
| 経済的利益 | パターン① | パターン② |
|---|---|---|
| 500万円 | 110万円 | 121万円 (33万円+88万円) |
| 1,000万円 | 220万円 | 209万円 (33万円+176万円) |
| 2,000万円 | 440万円 | 385万円 (33万円+352万円) |
※表の強調表示は、その金額で合計が低くなる側です。日当と実費は別にかかります。
- パターン① 報酬金(500万円 × 22%)
- 110万円
- パターン② 着手金
- 33万円
- パターン② 報酬金(500万円 × 17.6%)
- 88万円
- パターン② 合計
- 121万円
※この金額帯では、着手金のない①のほうが、合計は11万円低くなります。
ここに挙げたのは、あくまで計算の例です。実際に得られる金額や、費用が生じるかどうかは、事案によって異なり、結果をお約束するものではありません。
ご自身の場合の費用を知りたい方は、まずご相談ください
初回相談無料・秘密厳守。見込まれる金額に応じて、費用の概算をご案内します。
4.パターン①と②は、経済的利益750万円が分かれ目
4-1.750万円で、2つの合計が同額になる
2つのパターンの合計が同じになる金額を、実際に計算してみましょう。
- パターン① 報酬金(750万円 × 22%)
- 165万円
- パターン② 着手金
- 33万円
- パターン② 報酬金(750万円 × 17.6%)
- 132万円
- パターン② 合計(33万円 + 132万円)
- 165万円
※750万円を境に、これより少ない場合は①、多い場合は②のほうが、合計は低くなります。
4-2.選ぶときの考え方
- 得られる金額が小さそう・見通しが立たない:着手金0円の①は、最初の負担を抑えられます。
- 得られる金額が大きそう:報酬金の割合が低い②のほうが、合計は低くなる傾向があります。
ただし、実際にいくら得られるかは、話し合いや手続が終わるまで分かりません。どちらが合うかは、遺産の内容や争いの見通しを聞いたうえで、ご相談の中で一緒に検討します。
5.費用は原則として依頼した本人が負担:払い方と抑え方の考え方

5-1.相手に請求できるとは限らない
弁護士費用は、一般に、依頼した本人が負担するものとされています。「相手が悪いのだから、費用も相手に払わせられる」とは限りません。事案によって扱いが異なることもありますので、詳しくは相談時にご確認ください。
5-2.相続税の計算で、弁護士費用は原則控除できないとされている
一般に、遺産分割をめぐる争いのために支払った弁護士費用は、相続税の計算で遺産から差し引ける費用には含まれないとされています。ただし、税金の取り扱いは個別の事情で異なります。税務の判断は、税理士にご確認ください。
5-3.費用を抑えるための考え方
- 初回の無料相談を活用する:依頼する前に、見込まれる費用をたずねられます。
- 見積もりの内訳を確認する:着手金・報酬金に加え、日当や実費が別かどうかを確認し、複数の事務所で見積もりを比べる方法もあります。
- 資料を整理しておく:戸籍や通帳など、手元で集められるものをそろえておくと、手続が進めやすくなります。
5-4.分割払いについては、相談時に確認を
費用の分割払いが可能かどうかは、事務所ごと・事案ごとに異なります。ご希望の場合は、ご相談の際にお伝えください。
6.弁護士に頼むべき?判断の目安
6-1.弁護士への依頼を考えたほうがよい場面
- 相続人どうしの話し合いがまとまらない、または相手が応じない
- 遺言の内容が偏っていて、遺留分(法律上最低限の取り分)を侵害されているかもしれない
- 相続放棄の期限(原則として、相続の開始を知った時から3か月)が近い
- 相手方との直接のやりとりが、精神的な負担になっている
- 遺言書を、法的に有効な形で残したい
6-2.弁護士なしで進められることもある
相続人の全員が内容に納得していて、争いがない場合は、依頼せずに進められることもあります。その場合でも、登記は司法書士、税金の申告は税理士の領域です。どこまでを誰に頼むべきか分からないときは、まず無料相談で整理してみてください。
7.相続の弁護士費用に関するよくある質問
Q.相続の相談だけでも費用はかかりますか?
A.当事務所では、相続に関する初回のご相談は無料です。ご依頼いただくかどうかは、相談の内容と見積もりをご確認のうえでお決めいただけます。
Q.着手金と報酬金は、何が違いますか?
A.着手金は、事件の依頼時にお支払いいただく費用で、結果にかかわらず原則として返金されません。報酬金は、事件が終わったときに、得られた経済的利益などに応じてお支払いいただく費用です。
Q.弁護士費用を、相手方に請求することはできますか?
A.一般には、弁護士費用は依頼した本人が負担するもので、相手方に請求できるとは限りません。事案によって扱いが異なることもあるため、詳しくは相談時にご確認ください。
Q.相続税の申告で、弁護士費用は控除できますか?
A.一般に、相続税の計算では、遺産分割の争いに要した弁護士費用は、遺産から控除する費用に含まれないとされています。個別の取り扱いは、税理士にご確認ください。
Q.費用の分割払いはできますか?
A.分割払いが可能かどうかは、事務所ごと・事案ごとに異なります。ご希望の場合は、ご相談の際にお伝えください。



